世界初の「二酸化炭素排出量ゼロ」マッチを開催【プレミアリーグ:トッテナム】

世界初の「二酸化炭素排出量ゼロ」マッチを開催【プレミアリーグ:トッテナム】

9月19日に開催されたイングランド・プレミアリーグ、トッテナムとチェルシーのダービーマッチは二酸化炭素排出量の削減を目的にした、世界初のゼロカーボンのメジャーフットボールマッチ「#GameZero」として開催されました。


(引用:SkySports公式Twitterアカウント)

この取組はイギリスの放送局Skyの協力のもと、気候変動危機に対する認識を高めること、スポーツの力を利用して、サッカーファンが二酸化炭素排出量を削減し、より気候にやさしい選択をすることを促進するサポートを目的としています。2021/22シーズンの開幕戦であったマンチェスターシティとの試合で、炭素測定のスペシャリストRSKの協力のもと、定期的な試合日の排出量を測定し、その測定値をもとに「排出量ゼロ」を目指しました。

内容としては、チームの移動にバイオ燃料を使用したり、普段はペットボトルで供給される選手の飲料をカートンで供給、サポーターやファンには公共交通機関や自転車を利用して試合観戦に訪れるよう呼びかけを行いました。また、スタジアム内の全ての食べ物は持続可能な「Plant-based(植物由来)」の食材で提供するオプションが可能になっている。上記の活動だけでは削減できない残りの排出量は、森林再生プロジェクトによる二酸化炭素排出量の相殺を通じて、「ゼロ」を目指しました。

トッテナムは、1月に国連が支援する「スポーツポジティブサミット」が実施した調査の結果、プレミアリーグで最も環境に配慮したクラブに選ばれており、その他にさまざまなサスティナブルな社会の実現に向けた対策を実施しています。

(参考例)
・トッテナムホットスパースタジアムで100%再生可能エネルギーの使用
・LED照明の導入
・クラブ全体で使い捨てのプラスチック削減対策、選手の飲料水はカートンで供給、食べ物は木製のカトラリー付きのリサイクル可能なパッケージで提供、ビール樽のキャップもスタジアムでリサイクル可能、等
・水なしの小便器と低流量のフィッティングおよびフィクスチャにより、水の消費量を最小限に
・選手が着用するナイキシャツとファンが購入するレプリカジャージは、リサイクルされたペットボトルから作られた100%リサイクルされたポリエステル生地で制作

今回の取組が、プレミアリーグ内に留まらず全世界のサッカークラブ、そしてファン・サポーターの地球の気候変動に対する危機の認識を強める事の一助になることだろう。